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慢性腎臓病外来

慢性腎臓病(CKD)とは

慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)とは、慢性的に腎臓の機能が低下し、そのまま放置すると最終的に腎不全(腎臓がはたらきが悪い状態)となる全ての腎臓病を指します。
CKDの原因は様々なものがあり、糸球体腎炎のようなもともと腎臓自体の病気の他に、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や、肥満、喫煙習慣なども危険因子となります。またその逆に、脳卒中や心筋梗塞などの心血管障害発症の危険因子でもあるCKD自体が、さらに原因疾患を増悪させたり、新たに病気を引き起こしたりして、「病気が病気を呼ぶ」悪循環のきっかけにもなります。
初期のCKDはほとんど自覚症状がなく、気がつかないうちに腎機能が低下してしまうことが多く、これも患者を増加させてしまう原因のひとつです。CKDの進行を抑えるためには適度な運動と生活習慣の改善はもちろん、原因となっている病気をしっかり治療することが大切です。

登戸クリニック
慢性腎臓病外来の対象となる方

①eGFR 60ml/min未満の腎機能の方

②健康診断でたんぱく尿や血尿を指摘された方

※初診は完全予約制ですので必ずお電話(044-933-7600)で予約をお取りください。

診療内容
①腎臓専門医による透析予防の診療に特化

日本腎臓学会腎臓専門医が担当いたします。

腎臓病と、その原因疾患である高血圧や糖尿病を「腎保護」に視点を置き、検査治療いたします。

またeGFR 30ml/min未満の高度腎機能障害(CKD-G4,5)の患者さんは色々な点に目を配る必要があるため、時に30分かけて診察や検査説明を行います。

残念ながら腎機能が低下し透析療法(血液透析もしくは腹膜透析)や腎移植の必要性が高くなった患者さんに対しては、各治療の功罪について説明しどちらを選択するか一緒に考えてまいります。

②栄養指導

食事療法は慢性腎臓病において透析予防のためにとても重要です。腎臓病に詳しい管理栄養士が日々の食生活について説明を行います。

頭ごなしに「あれもダメ、これもダメ」ではなく「何を食べたらよいか」をお伝えするようにしています。

③腎臓の詳しい血液検査・尿検査、超音波検査で早期発見を

健康診断の評価では不十分な腎臓病に関わる検査を行うことが可能です。

血液検査や尿検査のみならず、当院では超音波検査を行っております。

またさらに細かい検査が必要な方は近隣の画像クリニックを紹介し、CTやMRI検査を行っております。

④基幹病院との連携

当クリニックは聖マリアンナ医科大学附属病院、川崎市立多摩病院、新百合ヶ丘総合病院、東大病院などと医療連携をとっております。

クリニックだけでは対応が難しい場合はご希望の病院へ速やかに紹介致します。

高血圧と慢性腎臓病
高血圧と慢性腎臓病の悪循環について

生活習慣病の中でも、特に高血圧は腎臓と深い関係があります。

高血圧の状態が長く続くと腎臓の血管に負担がかかり、動脈硬化が起こります。それにより血管が狭くなることで、腎臓に流れる血液量が減り、腎臓の機能も悪化します。すると水分を尿として十分に排出できなくなるため、血液量が増加します。その結果、心臓の負担は増え、血圧も高くなってしまいます。

このように高血圧が腎臓の負担を増やして腎臓の機能を障害し、その腎臓の機能障害が高血圧をさらに悪化させるという、悪循環が起きてしまいます。この悪循環を断ち切るためには、血圧をしっかり管理していくことが重要です。

登戸クリニック
血圧コントロールで腎臓の働きを守る

高血圧と慢性腎臓病の悪循環を断ち切るために、血圧を下げる薬物治療や、食事療法を行います。特に降圧には、減塩が重要です。また同時に、尿たんぱくを減らすための治療も行います。
患者さんが血圧をコントロールすることは、腎臓の働きを守ることにつながります。それによって、心不全や急性肺塞栓症などの心臓・血管の病気の発症予防にもつながります。

糖尿病と慢性腎臓病
糖尿病は、腎臓の血管にダメージを与える

糖尿病による血糖コントロールが不十分で高血糖状態が長期間続くと、血管は徐々にダメージを受けます。腎臓には「糸球体」と呼ばれる細い血管の塊がたくさん存在し、体に不要な老廃物をろ過して排泄するろ過機能の役割をしています。高血糖が続くことで糸球体が傷ついてしまうと、腎臓のろ過機能が低下し、老廃物が排出されにくくなるほか、体に必要なたんぱく質が尿中に排出されてしまいます。この状態を「糖尿病性腎症」といいます。糖尿病性腎症も慢性腎臓病の1つです。

​健康な腎臓

登戸クリニック

体に不要な老廃物が尿中に排出される。

障害を受けた腎臓

登戸クリニック

体に不要な老廃物が尿中に排出されにくくなる。

体に必要なたんぱく質が尿中に排出されてしまう。

人工透析に至った原因疾患の第1位「糖尿病性腎症」

現在、人工透析を受けている患者さんの原因となった病気で一番多いのは、糖尿病性腎症です。血糖コントロールが悪い状態が続くことで、約10年で糖尿病性腎症になると言われています。そして糖尿病性腎症が進行して深刻化すると人工透析が必要になってきます。
糖尿病と診断された方は、定期的に診察・検査を受け、糖尿病性腎症を予防や進行を抑えることが大切です。

脂質異常症と慢性腎臓病
腎臓病のリスクを高める脂質異常症

脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)や中性脂肪(トリグリセライド)が基準値よりも高い、またはHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が基準値よりも低い状態です。脂質異常症は動脈硬化につながる可能性が高く、腎臓の血管に障害をもたらして慢性腎臓病を引き起こすリスクを高めます。

また、腎臓の病気によって、脂質異常症を発症する可能性もあります。慢性腎臓病が進行すると尿中にたんぱく質(アルブミン)が漏れ出します。すると、不足を補うために体内でアルブミンが生成されますが、その過程でLDLコレステロールも作られてしまうため、その結果、血液中の脂質が増えることになります。

白い花
慢性腎臓病外来は完全予約制です。
紹介状をお持ちの方はお電話で外来予約をお願いいたします。
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